本記事で紹介する本
それでは、本記事から、本の紹介に入りたいと思います。第1回目ということで、読書についての本をご紹介したいと思います。
本の紹介をするサイトなので、まずは、本の読み方、選び方に関する本を紹介するのが一番であると思い、この本を選びました。
読書について ショーペンハウアー
キーワード:読書方法
アルトゥル・ショーペンハウアーは、「意志と表象としての世界」という主著で知られる、ドイツの哲学者です。読書とは何か?について書かれており、自分の頭で考える、著述と文体について、読書について、の3つの主題から構成されています。初めに、本の冒頭を引用します。
どんなにたくさんあっても整理されていない蔵書より、ほどよい冊数で、きちんと整理されている蔵書のほうが、ずっと役に立つ。同じことが知識についてもいえる。いかに大量にかき集めても、自分の頭で考えずに鵜呑みにした知識より、量はずっと少なくとも、じっくり考え抜いた知識のほうが、はるかに価値がある。
本の内容はこの文章に集約されていると言ってもよいかと思います。本文中でも、以下の2点が強調されています。
・たくさんのベストセラーなどの大衆本を読むよりは、少数のあらゆる時代の古典などの最良の本を読んだ方がいい。 ・読書とは他人に考えてもらうことであり、自分で考えることが最終目標であるので、読書は自分で考えることを補うためにある 昨今は情報媒体の多様化にともない、本を読む機会が昔より減っている傾向にあるとも言えます。そんな中で、検閲され、かつ、時間の淘汰を受けてなお残る名著を読むことが大切である、という点は本を選ぶ上で重要な視点であると思います。
なお、余談ですが、ショーペンハウアー自体は、プライドが高く結構とげのある人だったみたいです。当時のドイツ哲学者についても本文で強く批判しておりますが、それはそれでショーペンハウアーという人物の特徴が文体に現れており、読み応えのある部分もあるかと思います。
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