2017年7月5日水曜日

本サイトの内容について

本サイトにご訪問頂き有難うございます。
本サイトでは、理工系の教科書を中心に、本を紹介致します。

いきなりですが、最後に、本屋に行ったときのことを思い出していただけますでしょうか?皆さんは、どの本棚に向かったでしょうか?テスト前なので単位をとるための最新の教科書がおいてある本棚に向かった、自己啓発のためにベストセラーの最新刊が置いてある本棚に向かった、あるいは、コミックの発売日なのでマンガコーナーの新刊の本棚に向かったなど、それぞれ思い思いの本棚に向かったと思います。

私自身、学生時代には、上記のような目的で本屋に行き、本棚で見つけた面白そうな新しい本を買って読んでいました。一方で、今、本屋に行くときに、それらの本が置いてある本棚に真っ先に向かうか?と聞かれると、真っ先には向かわない、と答えます。それは、以下のような理由からです。

18世紀のドイツの哲学者のショーペンハウアーは次のように述べています。

どんなにたくさんあっても整理されていない蔵書より、ほどよい冊数で、きちんと整理されている蔵書のほうが、ずっと役に立つ。

この言葉を砕いて解釈すると、最新の教科書や最新刊を多く読むよりも、昔の偉人が書いた古典や、名の通った教授などが書いた著名な本など、の良書を少なく読むほうが良い、ということです。実際に、最近私はこのような読み方をするようになり、学生時代に読書に充てていた時間の使い方を間違えていたように感じています。そういった理由から、今、本屋の入り口に立っても、学生時代に向かっていた本棚に真っ先に向かわない、ということになります。

最近は、インターネットの発達によって手軽に欲しい情報が手に入るようになり、わざわざ本を読むこと自体が少なくなっています。そして、例え本を読んだとしても、私が学生時代に向かっていたような本棚に置いてある本を読む人が多いのではないかと思います(私自身もそうでしたし、実際に、平積みされているということは、そういう本を買う人のほうが多いということです。)。もちろん、最新の教科書やベストセラーの最新刊の情報も新しくて面白いので適宜参考にすべきですが、一方で、良書には、時間の淘汰を受けてもなお、世に問われ続ける深い考察が多いので、何度読んでも新しい発見がある、という特徴があります。 そういうわけで、本サイトでは、本屋でもネットでもあまり目立たずにさほど紹介されていない良書を中心にご紹介いたします(一方で最新刊は導入として効果的な場合があるので、適宜紹介します)。

私自身が学生時代にこういうサイトがあったらよかったのに。。。という思いから本サイトを開設しましたので、必然的に対象は理工系の大学生になります。とくに、授業に加えて独学で勉強したい学部生向けに作成しています。一方で、実際に私が今になって参考にした本が多いので、研究を行う上で復習に使える本も多いと予想されるため、大学院生や企業で研究開発職についている人向けにもなるかと思います。また、理工系の大学生以外の方々にもご参考にして頂けるような内容になることも期待しています。それは、私が学生時代になかった以下の視点から、本を紹介するからです。

・歴史の視点
教科書は、知識をパッケージ化してまとめたものであります。一方で、それらの知識は全て昔の偉人たちの考察を通して生み出されてきたものです。それらの知識がいかようにして生み出されたかということは、大変重要でありながら、しばしば忘れさられがちに感じています。

・基礎の視点
しばしば新しい研究に興味を持ち、ニュースで流れてくる最前線の研究ばかりに目を向けがちですが、全ての最新の研究は、今までの知識の蓄積のもとに生まれています。基礎なくして応用なしの精神で、なるべく学部レベルの基礎の内容について、各分野の全体をしっかり押さえることはとても重要ですが、おろそかになりがちに感じています。

・人文学、社会学の視点
理工系の人間と言えども、国民の一人であり、労働者の一人であり、趣味を楽しむ文化人の一人です。人文学、社会学の学部レベルの基礎知識の概要を掴むことは、現代社会の一員として、大局的な視点から社会を俯瞰するうえで重要です。しかし、これらも多忙な現代社会の人にとっては、見過ごされがちに感じています。

以上のようなコンセプトで、本サイトを始めます。また、本の紹介に入る前に、「理工系学問の参考書に関するサイト」に参考サイトのリンクを記載しましたので、各本を参照する前にご参考にして頂ければと思います。

本サイトを通して、本好きな皆さんの本棚を充実させること、に貢献できればと思います。

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